熊本県では、2機(ドクターヘリ、防災消防ヘリ「ひばり」)がその役割を相互に補完し、4病院(熊本赤十字病院、済生会熊本病院、熊本医療センター、熊本大学医学部附属病院)が連携しながら、地域の救急医療体制を支え、県民の安心・安全を守る「熊本型」ヘリ救急搬送体制を構築しています。
また、阿蘇地域では地震後、厳冬季の道路凍結や夜間搬送に備え、三次救急医療機関(大分県や宮崎県の病院とも連携)への患者搬送手段を確保するため、自衛隊ヘリでの搬送体制を構築しています。なお、この搬送体制は、国道57号線または二重峠トンネルが開通するまでの予定となっています。
ヘリ救急搬送のメリット
ヘリは、時速約250キロで飛行するため、半径50キロ圏内なら約15分以内で救急現場に到着することが可能です。これにより、いち早く医師と看護師を救急現場に送り込んで救急医療を開始することができるため、救急患者の死亡率の軽減や機能的予後の改善を図ることができます。
特に阿蘇の山間部では、大幅に時間を短縮することができ、大きな役割を果たしています。
出動の基準
以下の条件が考えられます。
1)生命の危険が切迫しているか、そのような可能性がある患者。
2)重症熱傷・多発外傷・四肢切断等の特殊救急疾患の患者。
3)救急現場で緊急処置に医師を必要とする患者。
4)長時間の搬送が予想される重症患者。