環境変化、地域の要望にマッチした最適な医療を
阿蘇医療センターは、旧国民健康保険診療施設阿蘇中央病院を前身として、平成26年8月に阿蘇市黒川の旧阿蘇中学校跡地に新築移転しました。病床数は124床(うち4床は感染症病床)の阿蘇市の公立病院です。
開院以後、心疾患・脳疾患の救急医療体制のほか地域の需要に対応した診療機能を整備し、安全安心で良質な医療の提供を基本方針に日々の活動に取り組んでおります。
政策医療面においては、5疾病(脳卒中・急性心筋梗塞・がん・糖尿病)5事業(救急告示病院・地域災害拠点病院・へき地医療拠点病院・小児慢性期特定指定医療機関)のほか、阿蘇中部在宅医療サポートセンター(基幹型)の県指定を受けるなど、阿蘇圏域の中核病院としての機能充実を図っております。
新型コロナウイルス感染症の蔓延化においても、圏域唯一の第二種感染症指定医療機関として、令和2年4月をピークとする第1波以降、陽性患者受入れ・ワクチン接種・発熱外来診療・地域関係機関への感染対策指導等々に継続的に対応しています。第8次医療計画では『新興感染症への対応』が政策医療の6事業の対象となることから、新型コロナの経験を活かし、指定医療機関として更に機能強化を図り使命を果たしていくこととしています。
また医療政策面では、進行中の「◇地域医療構想 ◇医師等の働き方改革 ◇在宅医療への移行」に加えて、今後、◇医療デジタル化に係る関連施策が推進されていくと思われます。当院としても、これらの諸課題に対応していくと共に、地域における医療需要や疾病構造の変化に適応できる体制整備に継続的に取り組んでいきます。
教育研修面においては、新病院の開設以来、初期・後期研修医をはじめ臨床実習生等の受入れを積極的に行っており、受入者数は年々増加傾向にあります。各プログラムは、急性期・回復期医療や地域医療(在宅医療・へき地医療を含む)に沿ったもののほか、AHA/BLS・ACLSの院内受講など、幅広い症例体験及び研修・実習が可能な内容となっております。
地域住民の皆様や関係各機関のご理解・ご支援いただきながら、地域中核病院としての「責任」のもとに、皆様から更に「信頼」いただけるよう医療機能の向上に努めてまいります。
今後ともよろしくお願いいたします。
阿蘇市病院事業管理者 兼 阿蘇医療センター院長 甲斐 豊