診療科・部門案内
診療科

脳神経外科

  • 脳卒中急性期拠点病院(熊本県)
  • 脳卒中回復期医療機関(熊本県)

スタッフ紹介

甲斐 豊

甲斐 豊

病院事業管理者兼病院長
甲斐 豊

【専門領域】

脳神経外科全般、脳血管障害、脳血管内治療

【資格等】

脳神経外科専門医
脳血管内治療専門医・指導医
頭痛専門医・指導医
脳卒中専門医
研修指導医
産業医
プライマリケア認定医・指導医
BLS取得・ACLS取得

 

医師
山村 理仁

【専門領域・資格等】

 

診療科の特徴

頭痛、嘔気、めまい、耳鳴、視力視野障害、聴力障害、顔面のぴくつき、顔面の激痛、意識障害、性格変化、記憶障害、痴呆、四肢の麻痺、四肢のしびれ、手足のふるえ、歩行障害、排尿障害などの症状を認めた患者さんの診断を行っています。
また、外傷に伴う頭部打撲、脳しんとう、頚椎捻挫などの診断を行い、慢性硬膜下血腫に対する局所麻酔下の穿頭血腫除去術を行っています。特発性正常圧水頭症(治る認知症と言われています)に対するシャント手術も行っています。

急性期脳卒中医療

阿蘇医療圏内で発生した急性期脳梗塞の患者さんは、脳卒中専門医のいない2012年当時、11例の患者さんが熊本市内に救急搬送され、再開通治療で成功した症例はゼロでした。そこで、阿蘇医療圏内で急性期脳梗塞患者に対するt-PA治療(点滴による血栓溶解剤)が行えるような体制づくりが急務と考えられました。阿蘇医療センターでは、IT機器を用いた遠隔画像診断システムに基づく的確な治療方針の決定ができる仕組みづくりを行い、遠隔画像診断システムに基づくt-PA治療実施可能な状況を整備しています。

方法は、急性期脳梗塞疑いでt-PA治療が施行できそうな患者(発症4.5時間以内の病院搬送)の受け入れ要請があると、阿蘇医療センター内でt-PAモードが発動し、医師・看護師・放射線技師・検査技師・事務が緊急招集されます。搬入後、神経学的所見をとり、頭部CTを施行し、t-PA治療ができる可能性があると判断されると、CT画像が脳卒中専門医である脳神経外科 甲斐 豊医師または脳神経内科 本田 省二医師にIT機器を用いて配信されます。同時に、熊本大学脳卒中専門医師にも画像配信が行われます。t-PA治療可能と判断されると、阿蘇医療センターでt-PAを投与開始し、点滴を行っている時間(一時間)を利用して、日中はヘリコプターで、夜間または天候不良時は、救急車で熊本大学医学部附属病院に患者を搬送します(drip & ship方式:点滴を先に開始しながら搬送する)。

一時間後に閉塞血管が再開通していない場合、熊本大学附属病院血管内治療チームによる血栓回収療法を脳血管撮影室で行う方法です。

この一連の患者治療体制を2014年6月稼働したところ、2年で51例のt-PAモード患者が阿蘇医療センターに搬送され、このうち10例がt-PA治療を受け、1例が追加の血栓回収療法が施行され、全例、神経症状の改善を認めています。

診療領域・主な疾患名・検査・診断方法

脳・脊髄腫瘍(小児、成人)

【主な診療領域】
慢性および突然の頭痛、嘔気、嘔吐、四肢の麻痺、意識障害、性格変化、視力視野障害、聴力低下、けいれん発作、痴呆、耳鳴り、めまい
【検査・診断方法】
神経放射線学的診断(CT、MRI、脳血管撮影、脳波)

脳・脊髄血管障害(出血、梗塞、血管奇形)

【主な診療領域】
慢性および突然の頭痛、嘔気、嘔吐、四肢の麻痺、意識障害、性格変化、視力視野障害、聴力低下、けいれん発作、痴呆、耳鳴り、めまい【検査・診断方法】
神経放射線学的診断(CT、MRI、脳血管撮影、脳波)、脳血流シンチ
【治療方法】
※外科的手術、バイパス手術、脳血管内治療、超急性期血栓溶解療法

神経系先天奇形

【主な診療領域】
生下時の神経系奇形、徐々に発症する歩行障害や排尿・排便障害
【検査・診断方法】
神経放射線学的診断(CT、MRI)
【治療方法】
※外科的手術

難治性てんかん

【主な診療領域】
抗けいれん剤でおさまらないけいれん発作
【検査・診断方法】
神経放射線学的診断(CT、MRI、脳波、脳磁図)
【治療方法】
※外科的手術、術中モニタリング

不随意運動、パーキンソン病

【主な診療領域】
手・足のふるえ、歩行障害、パーキンソン病の症状
【検査・診断方法】
神経放射線学的診断(CT、MRI)、神経機能評価
【治療方針】
薬物療法、※脳深部刺激、装置置換術

顔面けいれん、三叉神経痛

【主な診療領域】
片側顔面のピクツキ、顔面の発作性の激痛
【検査・診断方法】
神経放射線学的診断(CT、MRI)、聴性脳幹反射
【治療方針】
薬物療法、※微小血管減圧術

脊椎・脊髄疾患

【主な診療領域】
四肢のしびれ感、麻痺、歩行障害、排尿排便障害
【検査・診断方法】
神経放射線学的診断(CT、MRI)、神経伝達速度
【治療方針】
薬物療法、リハビリ訓練、※外科的手術

間脳下垂体疾患

【主な診療領域】
視力、視野の異常、手足の増大、月経不順
【検査・診断方法】
神経放射線学的診断(CT、MRI)、下垂体ホルモン検査
【治療方針】
薬物療法、※外科的手術(内視鏡手術)

※注 治療可能な医療機関(熊本大学医学部附属病院脳神経外科)へ紹介